[an error occurred while processing this directive] 【幻創文楽庭園】−映画『ロード・オブ・ザ・リング』−

映画『ロード・オブ・ザ・リング』

First Writing 2004/02/21 Lust Revise 2004/03/04

ロード・オブ・ザ・リング〜王の帰還〜』を見てきました。 言わずと知れた、という状況になっているのでしょうか、小説『指輪物語 第三部 王の帰還』が映画化されたもので、 第一部『ロード・オブ・ザ・リング』(『旅の仲間』はつかないんですよねぇ、何故か)、第二部『ロード・オブ・ザ・リング〜二つの塔〜』の続編・完結編です。

『指輪物語』という小説はずいぶん昔から、いわゆるファンタジーというジャンルやテーブルトーク・ロールプレイングゲーム(TRPG)のたぐいなんかを追いかけていると、 たいていはそのうちにぶつかるタイトルでした。一定範囲では『元祖』のようになってる部分もあるような作品ということもあって、 私は約八、九年前を最初に、その後何度か読み返しています。


と、いうのを前提に置いての、完結まで映画を見終わった感想です。 原作を読んでいることや、その周辺ジャンル自体の予備知識のようなものがあると、どうしてもそれを頭に置いてみてしまいますからね。


面白かったです! 総合的に、いいできだと思いました。

原作は、私の持っている版では三部上下間ずつの全6巻(現在の版だと文字が大きくなっていて、全9巻くらいみたいですが)と長めなので、端折ってある部分が多いのは仕方のないところでしょう。

それから著者のJ.R.R.トールキンが言語学者であるのもあってか、描写表現や人物の台詞せりふから個々の事象に至るまで、 単語への意味の持たせ方や音韻が詩的であったり、相対になるようにしてある部分が多々あるって、映像向きでないけれども物語上、重要なこと、というのも多いと思います。

その、省略する部分、省略したために生じる複線や意味合いの欠落の保管が、私としてはとてもうまかったと思います。 ちょっとした叙事詩張りに長い台詞を、よくあそこまで圧縮したなぁ、と、びっくりするばかり。

それから映画として、映像は感動の一言でした。広く幻想的で透き通った風景や、おどろおどろしい怪物たちと騎士たちとの戦闘場面、その中でのアクションシーンの迫力!  この手のものの好きな人にはたまらないんじゃないかなぁ、と思います。

全体的に展開が駆け足なのと、特に今回の『王の帰還』では場面転換が多かったのが ちょこっとわかりにくかったかもしれませんが……でも、原作もそうだし、わりと整理はできていた方じゃないかなぁ。


不満も少しはあります。

トム・ボンバディルとゴールドベリが出て来なかったとか。――――時間の都合とか、それこそ詩的なおしゃべりが味なヒトなので仕方なかったのでしょう、たぶん。

第二部『二つの塔』で、アルウェン、出過ぎ…とか。――――でも、この「リヴ・タイラー」を見に行く!というヒトが現実にいたのだから仕方ないのかなぁ……。 とりあえず、『王の帰還』では変に出張り過ぎることはなかったし、映画独自のアレンジでの使い方はいい感じだったから許そうか…偉そうに……

エルロンド、老けすぎ…とか。

おーい、茶色の魔法使いやーい……とか。

……わがまま言うな、って感じですか?


私にとってはすごく面白かったしいい映画だったんですが、ちょっと不思議なのは……なんでこんなに売れてるの……?ということ。

いかにファンタジーというジャンルが一昔前よりは一般的なってきたとはいえ、まだまだけっこうマニアックな方に入ると思いますし。 それにもまして『指輪物語』の予備知識がないと、物語の理解にはちょっと苦しくないかなぁ、と私は思うのですけれど。

これは映画の出来がどうこうとかではなく、指輪物語自体が、壮大かつ複雑な物語だから、そう思うのです。

でも一昨年から三年連続で見に行った時に、辺りを見渡したら、けっこういたんですよね。こういうジャンルを見るタイプじゃないだろう…と思えるお客が。


DVDをどうしようか、と今、旦那と話しています。映画では放映されなかった部分などもDVDに入っている、という話ですし。

(私:「トム・ボンバディル、出てるかな」  旦那:「無茶言うな」)

もう1年くらい待ったら、三本セットがでるかなぁ? とも考えて、思案中なのですけれど。


DVDを手に入れることがあったら、こんどは小説をまた全部しっかり読んでから、一気に見てみたいです。


2004/03/04追記:

アカデミー賞をたくさんの部門で受賞したそうですね。私は細かいこと、全然わからないのですが…

小説『指輪物語』の知名度ではヨーロッパ文化圏(たぶんアメリカ込み)ではかなり高いと聞いていましたが、こう見ると本当に高いのだろうな。 (…たまにあるんですよね……高名と言いながら、結局、ヨーロッパの「マニアの間で」という単語が意図的に抜いてあるものとか…)

ふと思ったのが、受賞は第三部『王の帰還』で、だそうですが、こういうのってシリーズものは前作をふまえて……なのかなぁ? ということ。

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